フリーランスになって最初に戸惑ったのが「経費」の判断でした。
「これって経費にしていいのかな?」「レシートは取っておくべき?」そんな疑問を抱えながら過ごした1年目。今では少しずつ慣れてきましたが、最初は本当に手探りでした。
この記事では、フリーランス初心者の私が実際に経験した「経費にできるもの・できないもの」を具体例とともにご紹介します。判断基準さえ分かれば、確定申告も怖くありません!
フリーランスの「経費」とは?まず知っておきたい基本
経費として認められる大前提
経費として認められるかどうか、その判断基準はとてもシンプルです。それは「事業に関係があるかどうか」。
もっと具体的に言うと、「この支出は業務を行うために必要だった」と明確に説明できるかどうかが重要なんです。税務署の方に質問されたとき、堂々と「仕事で使いました」と答えられるものは経費にしてOK。
逆に、プライベートな支出との線引きが曖昧なものは、経費として計上するのを避けた方が無難です。
経費にすると何がお得なの?
「そもそも、なんで経費を計上するの?」と思う方もいるかもしれません。
経費を計上すると、課税対象となる所得が減るため、結果的に所得税や住民税が安くなります。
例えば、収入が50万円あったとします。
- 経費0円の場合:課税対象50万円
- 経費10万円の場合:課税対象40万円
経費をきちんと計上することで、納める税金が変わってくるんです。だからこそ、正しく経費を理解して、損のないようにしたいですよね。
【OK例】フリーランスが経費にできるもの一覧
ここからは、私が実際に経費として計上しているものをご紹介します。
1. 仕事で使う消耗品・備品
パソコン、デスク、椅子、文房具など、仕事をするために購入したものは経費になります。
私の場合、在宅ワークなので、デスク周りの環境を整えるために色々と購入しました。仕事用のノートパソコン、マウス、プリンター、コピー用紙などですね。これらはすべて経費として計上しています。
2. 通信費
インターネット代やスマホ代も経費にできます。ただし、プライベートでも使っている場合は「按分」が必要になります。
例えば、仕事で使う割合が50%なら、通信費の半分を経費にする、といった具合です。按分については別記事で詳しく解説する予定なので、そちらも参考にしてくださいね。
3. 仕事に関する書籍・教材費
ライティングやマーケティングに関する本、オンライン講座の受講費なども経費になります。
私もWebライティングに関する本を何冊か購入しましたし、オンライン講座も受講しました。スキルアップのための投資は、しっかり経費として計上しましょう。
4. 打ち合わせの飲食代(会議費)
クライアントとの打ち合わせでカフェを利用したときのコーヒー代やランチ代は「会議費」として経費になります。
ポイントは、レシートの裏に「誰と・何の目的で」をメモしておくこと。後で見返したとき、「あれ、これ誰との打ち合わせだっけ?」とならないようにしています。
5. 交通費
クライアント先への訪問や、取材のための移動にかかった交通費も経費です。
電車代、バス代、タクシー代、車を使った場合のガソリン代や駐車場代も含まれます。Suicaを使った場合は、履歴を印刷しておけば証拠になりますよ。
6. セミナー・勉強会の参加費
業務に関連するセミナーや勉強会の参加費も経費にできます。
フリーランスは自分で学び続けることが大切。私も定期的にオンラインセミナーに参加していますが、これも立派な経費です。
7. クラウドサービス・ソフトウェア代
CanvaやChatwork、Googleドライブの有料プランなど、仕事で使うツールの利用料も経費になります。
私が使っている「やよいの青色申告オンライン」も、もちろん経費として計上できます。会計ソフトは確定申告に必須なので、迷わず経費にしてOKです。
8. 外注費
デザインやライティングなど、他の人に仕事を依頼したときの費用も経費です。
フリーランスは一人で全部やろうとしがちですが、得意な人に任せることも大切。外注費もしっかり経費として計上しましょう。
9. 広告宣伝費
SNS広告、名刺、ブログのサーバー代やドメイン代なども経費になります。
私もこのブログを運営するためにサーバー代を払っていますが、これも経費です。
10. その他意外と経費になるもの
銀行の振込手数料や、事業用口座の口座維持費も経費になります。
また、取材のための入場料(テーマパーク、美術館など)も、仕事として記事を書くためであれば経費にできます。ただし、この場合は「どんな記事を書いたか」が説明できることが大切です。
【NG例】経費にできないもの・グレーゾーンに注意
完全にNG!経費にできないもの
逆に、経費にできないものもあります。
- プライベートな買い物:普段着、趣味の本、家族との食事代など
- 健康診断費用:会社員なら会社負担ですが、個人事業主は基本的にNG
- 所得税・住民税:税金を経費にすることはできません
これらは完全にプライベートな支出なので、経費にはできません。
グレーゾーン!判断が難しいもの
判断が難しいのが、グレーゾーンの支出です。
仕事用と私用が混在する服は基本的にNG。ただし、制服のように「仕事でしか着ない」と明確に言えるものであれば、経費にできる可能性があります。
美容院代も基本的にはNG。ただし、YouTuberやモデルなど「見た目が仕事」の職種なら、一部経費にできる場合もあります。
自宅の家賃・光熱費は、按分すれば一部経費にできます。これについては別記事で詳しく解説する予定です。
経費にできるか迷ったときの判断基準3つ
判断に迷ったときは、この3つの基準で考えてみてください。
判断基準①「仕事で使ったか?」
その支出が業務に直接関係しているかどうか。これが最も重要な基準です。
判断基準②「説明できるか?」
税務署に聞かれたとき、明確に答えられるか。「なんとなく仕事で使った気がする」では通用しません。
判断基準③「証拠が残っているか?」
領収書、レシート、メールのやり取りなど、証拠が残っているか。証拠がないと、経費として認められない可能性があります。
迷ったら税理士さんに相談を
最初は無料相談を利用するのもおすすめです。税理士さんに聞けば、グレーゾーンの判断も明確になりますよ。
領収書・レシートの管理方法
経費にするためには、領収書やレシートの保管が必須です。
どんな情報を残しておけばいい?
最低限、以下の情報が必要です。
- 日付
- 金額
- 購入内容
- 目的(何のために購入したか)
レシートの裏に「〇〇のため」とメモしておくと、後で見返したときに分かりやすいですよ。
私がやっている簡単管理術
私は「やよいの青色申告オンライン」を使っています。
スマホでレシートを撮影して、アプリにアップロードするだけで自動的に仕訳してくれるので、本当に楽です。撮影した画像はそのまま保存されるので、レシートを紛失する心配もありません。
月に1回、まとめて整理する時間を作っています。溜め込むと大変なので、定期的に処理するのがコツです。
やよいの青色申告オンラインは、初年度無料で使えるので、フリーランスになったらまず登録しておくことをおすすめします。確定申告の準備も、このソフトがあればスムーズに進められますよ。
領収書がもらえなかった場合は?
自動販売機や割り勘での支払いなど、領収書がもらえないこともありますよね。
そんなときは「出金伝票」を作成すればOKです。日付、金額、内容を記録しておけば証拠になります。
また、銀行の振込履歴も証拠になるので、事業用の口座を作っておくと管理が楽になります。
まとめ:経費の判断に慣れれば確定申告も怖くない
フリーランスになりたての頃は、何が経費になるのか分からず不安でしたが、1年近く経ってみると少しずつ慣れてきました。
大切なのは「仕事に必要か」を基準に判断すること。そして、領収書は必ず保管して、分からないことは専門家に相談することです。
経費をきちんと計上すれば、節税にもつながります。最初は面倒に感じるかもしれませんが、やよいの青色申告オンラインのような会計ソフトを使えば、管理はずっと楽になりますよ。
次のステップとして、家賃や光熱費の按分方法についても学んでいきましょう。別記事で詳しく解説する予定です。
また、初めての確定申告が不安な方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
一緒に、フリーランスライフを乗り切っていきましょう!

